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ワン・クリック先の「震災アーカイブ」53件! [震災(災害)アーカイブ]

P1_NPOいわて連携復興センター「3.11-いわてNPOチラシアーカイブ」より.jpg
上画像:『3.11いわてNPOチラシアーカイブ』HPより、被災地の草の根支援活動の足跡をうかがわせるチラシの数々。「震災アーカイブ」はICT時代を迎えたいま、“開かれ、寄り添い、同時代を息づく記録・記憶、教訓”となった。あなたのデスクトップに、次の災害への備えとして、訪れるべき(クリックすべき)災害教訓の宝庫がある

■《Bosai Plus》 第164号・2017年06月15日号発行!
同P. 1(「もくじ」付き)へリンク

●ワン・クリック先の「震災アーカイブ」

 「アーカイブ」(英語:Archive)とはもともと「公記録の保管庫」の意味で、それを“まとめて整理して保管する”こと。これまではとくに古文書・公文書・文化遺産の映像などの保管について用いられた用語だそうです。
 似た用語にライブラリー(蔵書・図書館の意)がありますが、こちらは「図書を対象にしたコレクション」で、図書館では資料類を整理する専門家を「司書」と言い、司書になるには資格が要ります。

 いっぽう現代用語としてのアーカイブは、ICT(情報通信技術=デジタル技術)の進展を背景に「あらゆる媒体(メディア)による記録・資料を対象にしたコレクション」となります。あらゆる媒体――つまり、紙(文書、本、チラシなど)から写真、動画、音声、SNSなどのウェブ情報――と、いまや多彩に無尽蔵に存在します。
 このなかから必要なものを“集めて、整理して、発信する”のが 現代のアーカイブの専門家で、図書館司書の対語として「インフォ・プロ(Information Professional)」という新語も生まれているようです。

 現代のアーカイブは、システムを構築する段階で「記録をどのように収集するか」、「どのようなメタデータ(そのデータに関連する情報~作成日時や作成者、データ形式、タイトル、注釈など)を付与するか」、「データの権利処理をどうするか」など技術面や制度面、運用面で多くの課題を抱え、「インフォ・プロ」などの資格制度はなく、まだ草創期で手探りなのが実情だそうです。
 もちろん、アーカイブをだれに、どのように活用してもらうのかという、まさにアーカイブの存在意義を問う大きな課題は、アーカイブ構築プロジェクトの大前提として俎上に載っています。

 災害資料はこれまで“紐解かれる”もので、本棚の奥からずしりと重い資料をドンとデスクに載せて、情報を求めて1ページずつめくるイメージでしたが、デジタル震災アーカイブではだいぶ様相が変わります……デスクトップで、あるいはノートパソコンをひざの上にワン・クリック……この便利さを活かすのも殺すのも、ワン・クリックの指先に込める“防災への思い”、ということでしょう。
 
●話題を変えて……福岡県那珂川町の“防災手話”

 前号で「手話で『防災サイン』」のタイトルで、“手話の聖地・鳥取県”の話題を紹介しましたが、昨日の朝(6月14日)のNHKテレビ「おはよう日本」で、福岡県那珂川町職員が手話で避難所を案内するというリポートがありましたので、ご参考まで……
>>NHKニュース:おはよう日本「リポート」(役場職員が手話で避難誘導)
(2017.06.14.)
 役場を上げて手話の普及に力を入れている福岡県那珂川町では、災害に備えて聴覚障害者に安心して避難所を利用してもらえるよう取り組んでいる……

   (M. T. 記)

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「避難所開設キット」で備えを [避難所]

P1_2004年新潟県中越地震における体育館避難所の様子(写真提供:防災情報新聞).jpg
上画像は、2004年新潟県中越地震での学校(体育館)避難所の様子。災害は不意に起こるから、避難所開設・運営体制づくりに混乱が伴うのは当然だ。しかし、開設用のキット類だけでも事前にオーガナイズされていれば、そのキット類が動転した気持ちを落ち着かせてくれる効果を持つはずだ(写真提供:防災情報新聞)


■《Bosai Plus》 第163号・2017年06月01日号発行!
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●"カイゼン"を避難所開設・運営に応用?
 キット(小道具類)を活かす

 本号の特別企画は、ちょっと趣向を変えて「避難所開設キット」がテーマ。
 避難所開設・運営訓練でよく使う小道具類(キット)は、避難所の看板に始まり、受付の案内標識、受付用紙から腕章、各種報告用紙、ホワイトボード、ブルーシート、規制用ロープ、規制用テープ、養生テープ、メガホン、保安指示灯、筆記用具などなど多種多彩に及びます。

 これら小道具類をうまく"オーガナイズ"して(ここでは「戦略的な編成、実効性の高い設計デザイン」といった意味)、時系列で整理、それぞれにイラストなどで使用上のチェック事項を添えておくと、初めて避難所開設を経験する人でも「なるほど、この手順で進めるとこうしてこうなる……」という具合に、開設のノウハウから運営の課題なども総合的に理解できる実践教材になる――という"逆転の発想"の提案です。

 製造業の生産現場などでの"カイゼン"にも似ていますが、小道具箱を開けて使ってみることで、避難所開設で自分はなにをどうしようとしているかがわかるというもの。避難所運営は班分けされたり、担当が決められたりしますが、小道具類を知ることで、ほかの人の担当を理解することも可能です。

 これを先駆的に考案したのは東京都大田区や新宿区で、大田区では昨年、区内のすべての学校避難所に開設キットを常備しました。今回、熊本大学が制作した開設キットを熊本県が活用するという報道をきっかけに、取り上げてみました。

●話題を変えて……自然災害、巨大噴火の"危険値"

 ギャンブルには「期待値」という指標があるそうです。期待値とは配当金にそれが当たる確率を乗じたもので、掛け金を1000円とした場合の期待値は、宝くじやスポーツくじが約500円、競輪・競馬・競艇はおよそ800円、パチンコが900円弱、カジノは950円程度だそうです。
 いずれも損をするわけですが、それがギャンブルの醍醐味(?)なのでしょう。

 「巨大噴火の確率1%」という話題で本紙でも以前取り上げた巽 好幸・神戸大学海洋底探査センター教授が、ギャンブルの「期待値」から自然災害、巨大噴火の期待値(巽教授はこれを「危険値」と言い換えています)を論じています。

 ある災害や事故で1年当たりにどれ位の死亡者が出るかを予想した値=「危険値」はこれまでのデータによると、台風や豪雨災害の危険値80人、交通事故約4000人となるそうです。さらに首都直下地震、南海トラフ巨大地震、そして巨大カルデラ噴火では……? 下記サイトをご一読ください。
>>巽 好幸:日本喪失を防げるか? ギャンブルの還元率から巨大カルデラ噴火を考える

   (M. T. 記)



【 Bosai Plus が記事提供「RISCON NEWS」】ご案内
 《 Bosai Plus 》では、危機管理産業展ホームページ/トップの「RISCON NEWS」に一部記事を提供・公開しています。
 危機管理産業展は、東京都が特別協力して、「防災」、「防犯」、「リスク管理」の危機管理分野を横断的に網羅する国内唯一最大級の「危機管理総合トレードショー」で、年1回、秋に開催されます。「RISCON」(リスコン/Risk=危険、危機とControl=管理・制御の合成語)の愛称で定着し、「危機管理」という新しい産業分野の創造、危機管理啓発と関連産業の振興、新たな市場の創出に多大な貢献を果たしています。
>>危機管理産業展
>>RISCON NEWS で公開した 《Bosai Plus》の記事一覧はこちら(記事も読めます)

タグ:避難所
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熱中症防止へ "情報で備える" [熱中症]

熱中症予防カード(環境省:「熱中症予防情報サイト」より).jpg
上画像は、熱中症の症状、予防法、対処法等の要点が記載された「携熱中症予防カード」(環境省:熱中症予防情報サイトより)。熱中症という用語が一般化したのは比較的新しいが、地球温暖化を背景に一挙に“現代の気象災害”として浮上している。2020東京オリパラを控えて、熱中症対策は国民的課題になったとも言える


■《Bosai Plus》 第162号・2017年05月15日号発行!
同P. 1(「もくじ」付き)へリンク

●「熱中症」という用語は、いつから一般化したか……

 5月に入って気温の高低差が大きい日があり、一挙に熱中症の話題が持ち上がりました。総務省消防庁も5月の第1週から救急搬送状況の発表を始めたということで、本号特別企画のテーマは「熱中症」です。
 熱中症という言葉はいつごろから一般化したか―― 一説には、スポーツドリンクの「ゲータレード」(1968年米国発売)や「ポカリスエット」(1980年日本発売)の普及がきっかけとされるようです。ただ、これはむしろ、スポーツをする人のパフォーマンスを高める、スポーティブなライフスタイルをアピールするなどの動機づけが強いようで、熱中症という言葉自体はもちろん、その対策という背景はほとんどなかったようです。

 かつて、江戸時代の医学書(漢方系)ではいわゆる暑気あたりは「中暑」、明治時代に入って「日射病」の用語が登場しました。日射病は最近まで暑熱障害の一般的な名称だったので、年配の人はこの用語に慣れていることでしょう。いまは日射病は、熱中症の中でも直射日光が原因となるものと定義されています。
 意外なことに明治30年(1897年)、あの森鴎外(森 林太郎)と小池正直(軍医・政治家)が共著で発表した論文「衛生新編」で、ドイツ語で日射病と熱中症を区別して論じているそうです。森鴎外は文学者であると同時に軍医でもありました。
 ただし、その論文で「熱中症」(日本語の)という用語そのものが使われたかどうかは、今回調べる時間がなくて確認できませんでした。

 ある市井の開業医の方が、熱中症という言葉がいつごろから一般的に使われているかを調べていて、それによると、1996年5月に厚生労働省から「熱中症の予防について」という通達が出て、それが最初ではないかとしています。そして同省が熱中症の分類で統計をとり始めたのは、翌97年以降とのこと。
 ちなみに、その彼の手持ちの辞書には「熱射病」「日射病」は載っていても「熱中症」の記載はなく、唯一、新明解第7版(2012年三省堂)に「熱中症」が載っているとしています。

 彼は医師なので医学辞典などもいろいろ調べたようですが、専門家のあいだでは70年代に熱中症の用語が定着したようだとのこと。いずれにしても、「熱中症」の用語がここまで私たちに定着したのはごくごく最近、この20年のことのようです。
 まさに、"現代の気象災害"だと言えます。

●話題を変えて――忍者の"非常食"

>>時事通信:忍者の知恵を現代に=「携帯食、災害時も有効」-世界初の研究拠点・三重大
(2017.05.04.)
 手裏剣片手に城下を駆け抜け、呪文とともに分身を作り出したり姿を消したり。忍者は、漫画やアニメなどを通じ、国内外で大人から子どもまで幅広く愛されている。三重大は7月、世界初の「国際忍者研究センター」を三重県伊賀市に開設し、「Ninja」の総合的な研究を進める……
>>三重大学:忍者・忍術学講座

   (M. T. 記)


【 Bosai Plus 「ClipBoard」】ご案内
■「Bosai+ 防災カレンダー」は、防災イベントをお探しの方にはもちろん、地域、学校、職場などで防災イベント(防災訓練、勉強会、講演会、シンポジウムほか)を企画するときの参考情報としてご活用いただけます。
■ イベントを企画・主催される方には、広く社会に広報し、参加者を募るメディアとして、情報ご提供をお願いいたします。
■ 日本で唯一、最大級の防災イベント情報カレンダーをめざしています。 みなさまとご一緒に、さらに充実した防災カレンダーに育てていきたいと思いますので、ご活用、情報のご提供をよろしくお願いいたします。
>>Bosai Plus「防災イベント 2カ月カレンダー [この日起こった災害]付き」

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いまだから(いまのうちに)「流言」への備え [災害教訓]

P1_吉田初三郎「関東震災全域鳥瞰図」の一部.jpg
上図は、大阪朝日新聞・大正13年9月15日付録から吉田初三郎「関東震災全域鳥瞰図」の一部(「災害教訓の継承~災害史に学ぶ」より)。1923年関東大震災は死者10万を超える大災害だった。その混乱のなかで流言飛語によって多くの朝鮮人など外国人殺傷事件が発生した。その教訓は現代にも活かされるべきものとしてある。

■《Bosai Plus》 第161号・2017年05月01日号発行!
同P. 1(「もくじ」付き)へリンク

 国際紛争の結果としての戦闘行為・戦争状態を「災害」の範疇に入れていいかどうかは議論のあるところですが、武力攻撃やテロの危険から身を守ること(国の視点では「国民保護」)は“防災”だと言えます。本号では災害時の、そして国際紛争下での「流言リスク」、ミサイル落下時の備えを取り上げました。また「全国地震動地図 2017」の紹介、仙台発「次世代塾」の話題、ほか情報満載です……


●時代のキーワード?――「流言」、「フェイクニュース」、「ゆがむ事実」

 本号では、特別企画で「流言」を取り上げ、「話題1」で北朝鮮の挑発がらみの「武力攻撃~国民保護~Jアラート」を取り上げました。
 「流言」では、関東大震災の重要な災害教訓――流言から誘発された“朝鮮人虐殺”を振り返り、現代日本での武力攻撃下の最悪想定(朝鮮半島での武力衝突、あるいは日本が弾道ミサイルの攻撃を受けたとき)で、日本在留外国人あるいは社会的弱者の流言被害の可能性を想定内とすべきではないかと課題提起しました。
 防災の視点からは、流言は“人為的な災害”であり、その意味でよりシリアスな課題提起ではないかと思います。

 本文で詳しく触れていますが、今回の本紙企画は、朝鮮半島の緊張感の高まりと同時進行した報道の真偽問題、すなわち朝日新聞の「『朝鮮人虐殺』含む災害教訓報告書、内閣府HPから削除」という記事が大きなきっかけになりました。
 というのも、「災害教訓の継承」については、中央防災会議専門調査会発足当初から報告書とりまとめまで、その経緯・動向を追っただけに、本紙の思い入れも背景にあったのです。

 いっぽう、直近の世界・日本動向まで大きく視点を広げると、トランプ大統領の話題や森友学園問題、東京都の中央卸売市場移転問題などともからんで、“フェイクニュース”(偽報道)あるいは「ゆがむ事実」(朝日新聞の現在進行中の特別記事シリーズタイトル)がこの時代を切り取るキーワードになりつつあるように見えたからです。まさに地下水脈のようにつながって……

 あまり話を広げると収拾がつかなくなるのでやめますが、朝日新聞の「災害教訓継承報告書」からの「“朝鮮人虐殺”削除」の報道と、これについての内閣府の「抗議する」との真っ向からの反論との“落としどころ”はどこなのでしょうか。フォロー記事はなく、内閣府から朝日新聞への正式な「抗議」もないようです。
 このままうやむやなまま、どちらが本当のことを言っているのか知りたい読者をほうっておいて、朝日新聞も内閣府もほおっかむりなのでしょうか。
 「事実のゆがみ」、「事実を覆う靄(もや)」を正してほしいところです。

●話題を変えて――「避難所」の読みは「ひなんしょ」?「ひなんじょ」?
 西と東で異なる傾向が……
>>朝日新聞:(ことばの広場)ひなんしょ?ひなんじょ?

●話題を変えて――5月から新たに「STOP! 熱中症キャンペーン」
 個人ごとの熱中症の危険度を簡易的に診断できる“コンテンツ”もできたようで。
>>厚生労働省:STOP!熱中症 クールワークキャンペーン
>>「熱中症セルフチェック」サイト

   (M. T. 記)

【 Bosai Plus 「ClipBoard」】ご案内
 《 Bosai Plus 》はウェブ上の膨大な情報のなかから、とくに読者の関心が高いと思われる防災関連情報を、官・自治体・報道・海外・研究機関・関連団体など各種分野から収集・選択し、毎号それら情報へのリンクを紹介する「ClipBoard」を連載しています(月2回、各30~40件の防災情報)。
 直近の防災動向を知るうえで大変参考になるとの声が多く寄せられていますことから、本ブログでも「ClipBoard」をご提供いたします。下記をクリックして閲覧できます。
>>Bosai Plus「ClipBoard」

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熊本地震から1年 震度7超の激震? [地震]

P1_熊本地震-活断層直上の激震被害.jpg
上写真:熊本地震-活断層直上の激震被害(Photo by M. T., Bosai Plus/2016.05.12.)

■《Bosai Plus》 第160号・2017年04月15日号発行!
同P. 1(「もくじ」付き)へリンク

 本号巻頭企画「熊本地震から1年」は新耐震基準と揺れの増幅の視点から話題を提供。NHKスペシャルが取り上げた「表層地盤」の問題もフォローしました。また、各種団体の防災啓発活動から「木耐協」地域防災プロジェクトと「日本気象協会」のお得感のある防災キャンペーンも。仙台支局発「鉄道復興シリーズ・8」は、避難指示解除に合わせて開通したJR常磐線・小高~浪江間をめぐる話題です……

●熊本地震 「震度7」は実は「震度8」いや「震度9」ではなかったのか……
 「新・新耐震」と「表層地盤リスク」

 本号の巻頭写真は昨年5月の小紙現地取材で撮影したなかからの1カットです。まことに衝撃的な写真ですが、あえて使わせていただきました。被災者の方には改めて心からお見舞いを申し上げます。

 その写真キャプション(説明文)で米国の震度階級に触れ、12段階の最大の震度が「Cataclysmic(地殻の激変・変動)」と表現されていると書きました。
 ただ、こういう指標に「最大」という"上限"がつけられるものなのだろうか……という素朴な疑問があります。

 以前、小紙でも触れましたが、竜巻では「藤田(F)スケール」があります。日本人気象学者・藤田哲也(1920-1998年)博士が米国に定着させた竜巻の規模の指標で、風速と被害状況によるF0~F5の6段階です(現在は「改良藤田スケール」Enhanced Fujita Scale、通称EFスケールとなっていて、日本でも採用)。
 藤田博士のそうした業績はもちろんすばらしいものですが、ここでとくに"さすが"とご紹介したいのは、想定不能の「F6」も設定し、"想定外"をも取り込もうとしたところにあると思います。
 それはまさに、災害の本質を見抜いた科学者の想像力として、高く評価されるのではないでしょうか。米国の、そのような発想での地震の揺れへの想像力が、「Cataclysmic(地殻の激変・変動)」になったのではないかと思うのです。

 いっぽう、日本の「震度7」はどんな揺れが、そしてどこまでが「震度7」なのかよくわかりません。「震度7」以上はどんな揺れでも「7」なのか……今回、NHKスペシャルに触発されて取り上げた「表層地盤」で増幅する揺れについて、防災科学技術研究所の研究者のみなさんは、震度7以上(震度7の2倍クラスの揺れ?)を想定しているのではないでしょうか。

 そうであれば、"想定震度8"とか"想定震度10"とか、震度7の限界を押し広げる揺れの新しい指標・表現も必要になるのでは……

 地震でマグニチュード(M)10は起こり得るかどうかというマジメな議論もあります。M10は東日本大震災のM9の30倍規模で、専門家は起こり得る、としています。自然災害ではそれこそ、地球壊滅的な最大規模までも想定しておかないと、次から次へと起こる想定外に対応できないのではないでしょうか。

●忙中閑話(でもなく、マジメな話……)
 想定外への想像力のウォーミングアップ――
>>朝日新聞:小惑星衝突危機、そのとき人類は 100m級でも大被害
(2017.04.02.)
 《新たな小惑星が見つかった。国際天文学連合は「2017PDC」と命名し、軌道計算から、地球に衝突する可能性がある「潜在的に危険」と分類された。NASA(米航空宇宙局)とESA(欧州宇宙機関)は、10年後に衝突の可能性があると推定。直径は100~250mとみられる……

 *専門家が小惑星や彗星による地球衝突の脅威に関して議論する2年に1度開催の国際会議「2017 5th IAA プラネタリー・ディフェンス・コンフェレンス(Planetary Defense Conference)」が、5月15日~19日、日本科学未来館で開催されます。

>>MITテクノロジーレビュー:ダラス市民、ハッキングによる防災サイレンの爆音で眠れず
(2017.04.11.)
 ダラス市の警報システムがハッキングされ、ハリケーン到来を知らせる緊急サイレンが深夜に鳴り響いた。重大な被害がなかった一方、サイバー・セキュリティは都市整備の重要要素になった……

(M. T. 記)
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特別寄稿 齋藤徳美・岩手大学名誉教授「復興 さらに地域創生」 [東日本大震災]

P1-1_岩手県陸前高田市・高田松原津波復興祈念公園の完成イメージ.jpg
上画像:岩手県陸前高田市・高田松原津波復興祈念公園の完成イメージ

■《Bosai Plus》 第159号・2017年04月01日号発行!
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 本号巻頭企画は、岩手県復興計画の「第三期事業計画」について同計画を先導された岩手大学名誉教授・齋藤徳美先生のご寄稿、その狙いと期待とは。また南海トラフ対策でのリスク「レベル化」の検討、防災無関心層の掘り起こしへ「防災住民協議会」の浜松市モデル事業の話題、さらに岩手・宮城の震災教訓継承の動向、外国人旅行者支援アプリ「Safety tips」機能向上、「サバ・メシ2017」(防災本)などの話題……


●“Down to Earth”の視点

 本号巻頭企画は、「岩手県第三期事業計画」について齋藤徳美・岩手大学名誉教授からのご寄稿です。先生は岩手県復興委員会・総合企画専門委員会委員長のお立場で、復興計画を先導してこられました。復興計画となると壮大な構想を思い浮べますが、先生の視点はまさに “Down to Earth”(英語で恐縮ですが)、つまり「大地に根ざす」観があります。

 本稿に関連して編集部追記で、これまで先生から小紙にご寄稿いただいた記事へのリンクを貼らせていただきましたが、いずれも“Down to Earth”、言葉を変えれば地域に、地域の人びとに寄り添う深い洞察が感じられます……種市のうに、釜石の泳ぐホタテ、野田の荒海ほたて……心に刻んで味わってみたいと思います。

●国会議員さんのヘルメットの効用

 先々号のこの欄で国会議場での地震対応の話題を取り上げましたが、NHKニュースによると、衆議院の本会議場の議員の席に折り畳み式の防災ヘルメットが配備され、3月30日の本会議のあと、議員たちがヘルメットを実際にかぶる訓練を行ったそうです。

 本稿の指摘を受けて……とは言いませんが、遅ればせながらも、いいことだと思って聞きました。ところが同ニュースによると、参議院の本会議場のほうは、天井に落下物を防ぐための措置をとっているので、ヘルメットの備え付けはないとのこと。

 それはちょっと変ですね。いざというときのヘルメット着用は議場内に限ったことではないはず。そのまま災害対応などでも動けるので、あればあったほうがいいに決まってるのに……この指摘は届くでしょうか。

●「世界で最大の津波危険地帯」と「寝ていても安心な町」

 極めて個人的な受け止めですが、三陸海岸は「世界で最大の津波危険地帯」だという言い回しに“衝撃”を受けました。そこは「世界で最大の津波危険地帯」なのです――歴史的にも繰り返し繰り返し大きな津波災害に遭っていて、それでもなお海岸低地から高地への住居移転はなかなか進まない。

 いっぽう、東日本大震災で大きな津波被害を受けた宮城県南三陸町では、住宅の高台移転を中心とした復興計画で「寝ていても安心な町」を標語にしていると、前号のこの欄で触れました。
 「寝ていても安心な町」――この言い回しにも“衝撃”を受けました。津波が到達した高さとそれ以上の高さとの、まさに“生死を分ける絶対的な差”の衝撃。

 このように、極めて個人的な受け止めではありますが、私自身が衝撃を受けた言葉・フレーズを、今後も拾い集めてみたいと思っています。いずれこの欄でまた、そうした言葉・フレーズを取り上げてみたいと思います。

   (M. T. 記)
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無関心層を振り向かせる「防災文化」試論 [防災啓発]

「週刊ビッグコミックスピリッツ」(3月13日発売号)付録『防災ミニブック(2種)』より.jpg
上画像:小学館発行の漫画誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」3月13日発売号が、東日本大震災から6年を機に、災害時の身の守り方や被災時に役立つ情報をまとめた「防災ミニブック」2冊を付録にしている。「1冊はあなたへ」、もう1冊は「大切な人に渡して」と、“リア充”(リアル=現実生活が充実していることを意味するネット造語)志向だ。イラスト:吉田戦車



■《Bosai Plus》 第158号・2017年03月15日号発行!
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●『君と僕の防災』はまさに「リア充」

 本号の特別企画タイトルに「リア充」という言葉を使いましたが、これが死語になっていないことを祈ります。
 防災に無関心な層――若年層に限らないと思いますが、そういう人に無理やり関心を持たせようというのはなかなかむずかしい……いえ、ある意味では寺田寅彦が言うように、災害の記憶が風化するのは「人間的自然現象」で、無関心な人のほうが“自然”なのかもしれません。
 とは言え、近年は、災害は忘れずにやって来るという地変の時代の様相が色濃いわけで、やはり国民運動として広く自助・共助を進めなければなりません。

 本企画の狙いは、簡単に言えば、あまり楽しいとは言えない防災(だから“楽しい防災”と銘打った防災イベントが盛んに催されるわけです)なら、素直に“それほど楽しいものではない”と認めて、その代わりにアプローチ法を裏返して、生活を豊かにする(=リア充)努力の過程で、いつの間にか災害への備えも充実させるという手はないか、というものです。
 タイミングよく、漫画誌・週刊ビッグコミックスピリッツが『君と僕の防災』というニクい防災特集号を打ってくれました。「リア充」感をうまく表現してくれたと思います。

●「寝ていても安心な町」

 東日本大震災で大きな津波被害を受けた宮城県南三陸町では、住宅の高台移転を中心とした復興計画で「寝ていても安心な町」を標語にしているとか。これも「リア充」の復興計画と言えるかもしれません。

●無常観 VS. 有常観(リア充)

 日本人には古来、無常観が染みついていて、災害は天災としてあきらめる、忘れる、とはよく言います。だから防災が根づかないのだと。
 その意味では「リア充」は“有常観”だと言えます。有常なんて言葉はないようですが、「リア充」は“常に有る”というポジティブ志向のイメージです。
 防災が根づく可能性が……ありそうではありませんか?

   (M. T. 記)


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もうひとつの“人的被害”「震災障害者」 [被災者支援]

P2-1_震災障害者支援サイト「NPOよろず相談室」HPより.jpg
上図:支援を求める「震災障害者」について取り上げた2013年2月の毎日新聞記事。震災障害者支援サイト「NPOよろず相談室」HPより

■《Bosai Plus》 第157号・2017年03月01日号発行!
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●被災者支援の死角「震災障害者」

 本号では、“被災者支援の死角”として「震災障害者」の問題を取り上げました。
 災害時に自治体が発表する「死者、行方不明者、重傷者、軽傷者」の認定基準は、国の災害被害認定統一基準に定義されています。このうち「重傷者・軽傷者」の認定は、住民が提出する診断書をもとに行われ、住民にとっては義援金の配分を受けるための“証明”ともなります。

 基準によれば、「重傷者」は1カ月以上の治療を要する見込みの者、「軽傷者」は1カ月未満で治療できる見込みの者となります。ところが、被災者支援という観点から、災害によって障害や後遺症が残った「重傷者」はこれまで“忘れられた存在”、支援対策の“死角”になっていると言われます。
 これを「震災障害者」として認知すべきという指摘が顕在化してきた――その背景を探りました。

●地震! 国会議員のみなさんの危機管理は?

 校了日の昨日(2月28日)午後4時49分ごろ、福島県沖を震源とする地震(推定規模M5.6)があり、宮城県岩沼市や福島県相馬市などで震度5弱の揺れが観測されました。幸い津波は伴わず、大きな被害もなかったようですが、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の余震と見られるとのこと。東北地方のみなさま、お見舞い申し上げますとともに、今後とも十分お気をつけください。

 ところで気象庁の各地の震度情報によれば東京は震度2~1程度だったようです。小紙は校了に向けて“シャカリキ“”(語源はそれぞれお調べください)になっているなか、当方のパソコンの緊急地震速報の警報音が鳴り出し、間をおかず揺れ出しました。
 ちょうどNHKテレビの国会中継(参議院予算委員会)を流していて、中継カメラが少し揺れているのがわかりました。でも、予算委員会に居並ぶ国会議員のみなさんは冷静を装い(?)、審議・答弁は続いています……

 大地震にならなかったからいいものの、東日本大震災時の国会中継動画の議場の大揺れの様子(その録画はいまもネット上で見られます)を思い出し、審議中の危機管理はこれでいいのか、と疑問を持ちました。
 国会議員は全員、危機管理のプロであってほしいもの。地震の揺れを感じたら、議長あたりがいったん審議をストップすべきではないでしょうか。
 今回はとくに緊急地震速報が発表されていますし、直後、震度5弱だったとの速報が伝わっていますから、被害が発生した可能性もあります。

 国会審議も大事ですが、揺れを感じたら、議員さんたちもいったんは自らの身の安全を確保することとし、5分間ほどでも様子見して、震源地域の(国民の)安否などの情報収集を秘書さんに指示するなどの時間をとるべきではないでしょうか(各自の選挙区も心配でしょうから)……大ごとにならなければ、それはそれでよかったということで。

 前号のこの欄で、あの辻元清美さんが防災士の認定資格を取得、防災士研修の内容の充実ぶりをほめていることを紹介しましたが、「ソーリ! ソーリ! 地震ですよ、身を守って!」という議員がどんどん出てきてほしいものです。

   (M. T. 記)

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